南面土塁
南側と西側の城壁の前面には堀が巡る。断面は逆台形を呈する箱堀状である。堀の外側には幅3 〜 4 m、高さ0.5 〜 0.7 mの頂部に丸みを持つ土手が築かれている。また城壁と堀の間には犬走り状の平坦面が築かれている。城門は二ヶ所あり、南側の門址は、両方の城壁から鉤手状の土塁が伸び、虎口を包む甕城となる。
西面土塁
西側は12基の馬面が綺麗に並んでいる。この写真では手前と奥に2基の馬面を確認できる。この写真では草が深くて確認できないが、馬面の周りを犬走り状の平坦面と堀と小規模な土塁が囲んでいる。。
Novopokrovka2城址の採集遺物
城内では、アムール女真(=パクロフカ)文化の陶質土器片、北宋銭(太平通宝、祥符元宝等)、鉄鏃、三足羽釜、鉾、犁といった鉄製品が採集されている。
Novopokrovka2城址
Novopokrovka2城址の概要
ノヴォパクロフカ郊外を流れるイマン(Иман)川南岸の段丘上に位置する山城。北側と東側はイマン川に接する断崖に面している。南側と西側には「L」字状に城壁が設けられており、壁長は約980
mを測る。城址全周は2006m である。城壁は版築により、5 〜 8 mの高さで築かれている。壁の上面幅1.5 m、下面幅10 〜 12 mである。城壁には計15
基の馬面が40 〜 55 m間隔で付設されている。馬面の上面形は台形で、6 × 5 m程の平坦面を形成している。