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チアリーディングはスポーツか?

 

斉藤 香織

 

1900年前後に始まったチアリーディングの誕生には、いろいろな説がある。最初は男性がメガホンなどを使いながら、大学のユニークな目立った特徴を応援のエールとして観衆を盛り上げた。第二次世界大戦中に女性が参加するようになり、その後男女のグループや、女性だけのグループも出てきた。そして今では、300万人のチアリーダーがアメリカにいる。

アメリカの学校では現在ほとんどといっていいほど、必ずチアリーダーが活躍しているが、チアリーダーになるためにはトライアウトに受からなければならない。この点が、日本と大きく異なる所で、やりたい人が誰でもチアリーダーになれるのではないため、憧れの存在となっている。

最近、チアリーディングはスポーツか?ということが話題になっており、2002年4月26日のUSA TODAYの1面にも掲載された。現在の読者のアンケート結果は、YESが53.3%、NOが46.7%と大体半々である。チアリーダー達の多くはYESと答えている。しかし、州ごとの回答ではNOといっている所も多いらしい。今も論議の的になっているそうだ。YESと答える人は「多くの高校や大学のチアリーダーは、本物の競技をしており、多くはみごとに磨かれた体操の技術を持っている。」という意見を持っている。一方、NOと答える人は、「チアリーディングはスポーツではなく産業化している。」と言っている。

1970年代から始まった競技会は当初8大会しかなかったが、今では72大会にも上る。このように成長してきたチアリーディングだが、まだアメリカではスポーツとして認められているとは言い難い。 未だに「変わった体操が混ざったもの」とか、「ショービジネスのようなもの」として見られる傾向があるようだ。

チアリーディングがスポーツかどうかという問題が生じてしまったのは、始まりが応援だったからだと思う。最初から競技として存在していたら、たぶんスポーツとして認められていただろう。チアリーディングは、他の競技を応援しながら自分たちも競技をする点が、他のスポーツとは大きく異なる。チアリーディングでやっている内容に目を向けると、アクロバティックなことばかりなのでスポーツだと言わざるを得ないだろう。だが、他の競技を応援しているのだと捉えてしまえば、スポーツではないと言えるのかもしれない。

見方一つで、スポーツともスポーツではないとも言えるチアリーディングである。だが、今後さらに競技としての活動が増えて行けば、スポーツだと認められる日が来ることだろう。



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