中村(敦)研究室
       
ホーム
ゼミナール
授業の紹介
英語の学習
◆アメリカの文学
◆リンク
過去のお知らせ
                                        
ホーム ◆ゼミナール ◆ゼミ論


    職場における喫煙について
 
                           媚山 泉


 アメリカの喫煙問題を見るにあたって、「職場における喫煙」はアメリカの喫煙問題の中で注目される1つであった。その大きな理由は3つあり、職場が働く人にとって、1日の大半の時間を長い年月にわたって過ごす場所であることを前提に、1.ビルの高層化と空調設備の普及により、窓の開かない職場が増えることで、タバコの煙で汚染された空気の中で長時間苦しめられること 2.職場における間接・受動喫煙による健康に対する有害性 3.職場での喫煙は従業員の早死、非喫煙者である従業員の能率低下の原因となることだった。 それにはアメリカが嫌煙大国である最大の要因ともいえる健康面の問題が背景にあるのだが、それだけではなく、喫煙は企業にとって「経済的損失」だというのである。  

 喫煙が企業にとって「経済的損失」ということには様々な理由があげられる。その多くが健康面の問題である。やはり非喫煙者への影響は大きく、在職中の死亡率の高さや能力の低下が目に付く。職場の人間関係上、喫煙者が上司だったらなかなか言えないだろう。日本人なら特にそうではないだろうか。喫煙者の配慮がない限り、この問題は解決しないと思う。 まれなケースには火災というものもある。禁煙場所にもかかわらず、隠れて吸ったために火災を引き起こしたという事件もあり、こういう理由から喫煙者は採用しない会社がでてきた。確かに事故を防ぐには最も強力かもしれない。 この他にも建物そのものの設備に関わることがある。最近は高層ビルが多く、こういった会社は窓を開けることが困難になる。となると、たばこの煙を換気する設備が必要となる。新しく建てる場合は別だが、そうでない場合はなかなか難しく、強化させるにはやはり莫大のお金がかかるというわけである。 そして最後に挙がるのが訴訟である。最近では喫煙をめぐった訴訟は珍しくなく、たばこ会社や、喫煙を許可している会社などが多額の賠償金を払ったケースが多い。

 「職場における喫煙」はどのキーワードを見ても、喫煙者と非喫煙者との相互理解が重要であり、全面禁煙・時間や空間における分煙など規制の強化、または裁判になる前に職場における喫煙を規制する法律を作ることも必要となってくるのではないかと思った。 これは職場に限ったことではなく、アメリカ喫煙問題全体にも言うことが出来るのではないかと思う。  日本と比べると、アメリカがここまで嫌煙大国になれて、日本にはなかなか難しいと感じる理由がわかったような気がする。物事をはっきり言えないせいで問題が薄れていってしまったり、周りが吸っているから自分もいいだろうといった考えから、禁煙場所で吸ったり、またそういった場所の汚れも当たり前のようになってしまったり、1人1人の喫煙問題に対する意識の差が感じられた。日本も近い将来、喫煙がアメリカのように大きな社会問題として取りあげられ、自分の調べてきた内容が今後の日本にもいい見本として取り入れられていけばいいと思いました。                 


                    トップ アイコン トップページ へもどる